【4月25日 People’s Daily】中国・武漢市(Wuhan)を出発した中国・欧州定期貨物列車(中欧班列)が4月14日、ドイツのノルトライン・ウェストファーレン(Nordrhein-Westfalen)州にあるデュースブルク(Duisburg)港に到着した。武漢からの貨物列車はこの3か月近くで初めてで、武漢との定期貨物列車運行が正常化したことを示すものだ。

 この列車は欧州各国を支援するための防疫用品やハンガリー・セルビア鉄道建設の資材、自動車部品などを運んできた。デュースブルクからフランスやハンガリー、チェコ、ポーランドなどに送られる。ノルトライン・ウェストファーレン州の幹部は「中国から貨物列車が再び来るようになって、人々は元気づけられている。中国から運んできた物資は防疫にとても役立つ」と語った。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって欧州諸国の経済は下振れ圧力が強まっている。中欧班列の正常化は、防疫・援助物資の輸送にプラスになるし、新型コロナが中国と欧州のサブライチェーンにもたらした衝撃を緩和するのにも役立つ。

 武漢とデュースブルクは1982年、中独両国の都市として初めて友好都市の関係を結んだ。双方の間を往復する中欧班列は両都市の友好関係を一段と増進した。新型コロナの感染が拡大すると、デュースブルクは即座に中国に防疫物資を贈った。中欧班列の到着に対してはソーレン・リンク(Sören Link)市長が「デュースブルクは今、防疫のために懸命に努力している。中欧班列の正常化は大きな助けになる」との祝辞を送った。

「中欧班列は防疫物資の輸送に役立つ」と語るのはデュースブルクの港湾関係者。中欧班列の正常化は輸送効率を大幅に高めるだけでなく、デュースブルクと武漢の物流分野の協力を一段と推し進め、双方の経済発展を促進する。

 今後、武漢からの往路は週2回、復路は週1回の運行となる。中国の馮海陽(Feng Haiyang)駐デュースブルク総領事は「中欧班列は欧州が防疫に必要とする医療物資などを満載している。これは、中国が欧州と助け合って困難を克服しようと思っていることを示すものだ」と語った。(c)People's Daily/AFPBB News