■突然悪化する病状、最初の症状から7~10日

 世界保健機関(WHO)の報告によると、新型コロナウイルスで入院した患者の大半が肺炎を患うという。

 患者は最初の症状が表れてから7~10日前後に突然病状が悪化するケースが多い。

 英ロンドンのユニバーシティー・カレッジ病院(University College Hospital)の炎症専門家、ジェシカ・マンソン(Jessica Manson)氏は、「これまでに集められた情報を見る限り、COVID-19の重症患者の一部グループについては、サイトカインストーム症候群を発症している可能性がある」と指摘している。

■どうすれば抑えられるか

 医師や科学者にとっての悩みの種は、患者の免疫防御力を低下させずにサイトカインストームを沈静化するにはどうすればよいかという問題だ。

 米アイオワ大学(University of Iowa)の免疫学者スタンリー・パールマン(Stanley Perlman)教授は、「現時点では」有効な治療法が存在しないことを認めている。「現在、最良なアプローチについての検討が行われている。分かっていることは、コルチコステロイドが有害であり、悪い作用の方が大きいということだ」 (c)AFP