【4月24日 Xinhua News】中国の首都北京市は、万里の長城の一部である「箭扣(せんこう)長城」の東区間の修復作業を開始した。地元政府が明らかにした。 

 北京市懐柔区政府によると、修復作業は今月17日に始まり、年内に完了する見通し。修復の対象となる東区間の長さは1094メートルで、敵台8基が含まれる。 

 北京市北部の懐柔区にある箭扣長城は、万里の長城でも特に危険な部位の一つで、登山家からは「野長城」と呼ばれている。

 北京市は近年、箭扣長城の修復に注力しており、敵台と敵楼11基を含む2232メートル分の修復を完了した。明の時代(1368~1644年)に建設された全長7952メートルの箭扣長城はかつて放置され、損傷が進んでいた。 

 国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産に登録されている万里の長城は、多くの長城が互いにつながり構成されている。北京市は4929.29平方キロにわたり広がる「長城文化帯」の総合的な保護・開発に取り組む予定で、計画には遺産と環境の保全が含まれる。(c)Xinhua News/AFPBB News