【4月22日 AFP】米カリフォルニア州で2月上旬と中旬に亡くなった2人が、新型コロナウイルスに感染していたことが21日に確認された。米国内での新型ウイルスによる初の死者は2月26日にワシントン州で死亡した人物とされていたが、その約3週間前には既に死者が出ていたこととなる。

 カリフォルニア州サンタクララ(Santa Clara)郡の検視官が発表したところによると、2月6日と17日にそれぞれの自宅で亡くなった2人の検視により、新型ウイルス感染症が死因だったことが示され、疾病対策センター(CDC)もこれを確認したという。

 同検視官は、2人が死亡した時期は検査が非常に限られており、CDCを通さなければ受けられなかったと説明。

「その頃CDCが定めていた検査基準では、渡航歴がある人や特定の症状により治療を求めた人のみを対象にするよう制限されていた」と述べた。

 新型ウイルスをめぐっては、今週発表された別の調査でも、公的統計よりも実際には感染がはるかに拡大している可能性が示唆されている。

 スタンフォード大学(Stanford University)の研究班が行った調査によると、サンタクララ郡の住民3300人の協力を得て採取された血液検体を調べたところ、同郡の実際の感染者数は、確認されている感染者数の少なくとも50倍に上ったという。

 ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によると、米国ではこれまでに80万件を超える感染症例が確認され、他のどの国よりも多い4万5000人以上が死亡している。(c)AFP