【4月22日 AFP】(更新、写真追加)イラン革命防衛隊(IRGC)は22日、同国初の軍事衛星の打ち上げに成功したと発表した。同国と米国との緊張が新たに高まる中での発表となった。

 IRGCは、今回の打ち上げ成功について、同国史に残る出来事だと強調。IRGCの公式ウェブサイト「セパフニュース(Sepahnews)」によると、ペルシャ語で光を意味する「ヌール(Nour)」と名付けられたこの衛星は、イラン中部の広大な台地、マルカジ(Markazi)砂漠から打ち上げられたという。

 ただこの詳細について、第三者による確認は得られていない。

 これまでイランは、衛星の打ち上げに幾度となく挑戦しては失敗してきた。直近では2月9日に、ペルシャ語で「勝利」を意味する人工衛星「ザファル(Zafar)」を打ち上げたものの、軌道投入に至らなかったと明かしていた。

 米国はイランの軍事衛星開発について、ミサイル開発の隠れみのだと批判。これに対しイランは、自国の航空宇宙事業は平和的なもので、同国が国際社会に約束している義務に違反するものではないと主張している。

 先週には米国が、ペルシャ湾(Persian Gulf)を航行する米国の船舶に対しイランが嫌がらせをしたと非難したことから、緊張が高まった。両国はここ1年の間に、あわや全面対立という事態に2度陥っている。(c)AFP/Ahmad Parhizi