【4月22日 AFP】今となっては現実離れした光景だが、環境啓発活動を行う米国人のアリソン・ティール(Alison Teal)さんは先月、英ロンドンのテムズ川(River Thames)をペットボトルで作ったパドルボードで下り、濁った水の中からプラスチックごみを収集した。22日の「アース・デー(地球の日、Earth Day)」に寄せて、ティールさんの活動を紹介する。

 先月、ピンク色の水着姿でテムズ川からごみを拾い上げるティールさんの写真が撮影された当時は、その数週間後、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために全世界の半数の人が家の中に閉じこもることになるとは、誰も想像していなかった。

 しかし、ティールさんのメッセージは、今日も私たちの胸に届く──私たちの地球を守ろう。

 米誌タイム(Time)で「女性版インディ・ジョーンズ(Indiana Jones)」ともうたわれたティールさんは、長年世界中を旅しながら環境啓発活動を行い、プラスチック汚染と闘っている。

 ソーシャルメディアで幅広いフォロワーを獲得しているティールさんの目標は、「エンターテインメントを通じて啓発する」こと。コーヒーカップを再生利用し作られたピンク色のサーフボードを手に、各地を回っている。

 ティールさんは世界中の海が抱える問題に警鐘を鳴らし、若者たちの行動のきっかけになることを願っている。

■パンデミックのさなかに見つけた「希望の光」

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で、この企画は冒険好きなティールさんにとって新しい意味を帯びてきたという。

 米ハワイ州の自宅で過ごしているティールさんは、電子メールでAFPの取材に応じた。「うまくいけば、歴史上において今は、人間と地球双方をより健全にするために、いかに世界中の人たち皆がつながっているのかを認識する時になる」

 ティールさんはまた、外出制限が環境に及ぼす影響に「希望の光」を見たという。「私は希望を持っています。私たちには、地球の水と空気をきれいにする力があるのです」 (c)AFP