【4月21日 AFP】中国は20日、オーストラリアが要求した新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)への世界的な対応に関する独立調査を拒否した。調査対象には、中国政府の新型ウイルスの流行への初期対応も含まれていた。

 米国とその同盟諸国は、中部・武漢(Wuhan)で新型ウイルスが初めて確認されてから数週間にわたって脅威への適切な対応を怠ったとして中国を非難している。

 しかし、中国外務省の耿爽(Geng Shuang)副報道局長は定例会見でこうした非難について、新型ウイルス対策で「中国人民が払った多大な努力と犠牲」を冒とくするものだと主張。「中国の新型ウイルスの流行状況における予防・抑制活動の透明性についての疑問は、どれも事実にそぐわない」と訴えた。

 これに先立ち、オーストラリアのマリス・ペイン(Marise Payne)外相は19日、中国当局と世界保健機関(WHO)のパンデミックへの対応などを調べる検証作業を「要求」していく方針を明らかにしていた。

 武漢当局は当初、隠蔽(いんぺい)を試み、昨年12月にインターネット上で新型ウイルス流行を警告した医師らを処罰した。

 中国は新型ウイルス流行のピーク時に感染者の算定基準を幾度も変更しており、中国が公式発表している数字にも疑問がある。(c)AFP