【4月21日 AFP】男子テニス、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、テニス選手が大会のため渡航する際に、新型コロナウイルスのワクチン接種が義務化されれば反対する意向を示している。

【関連記事】ジョコビッチが母国に約1億円寄付、医療器具購入を援助

 現在家族と一緒にスペインで外出制限下に置かれているジョコビッチは、19日夜に自身のフェイスブック(Facebook)アカウントで、キリスト教正教徒のイースター(Easter、復活祭)に向けたテレビ会見を行い、「個人的にはワクチン接種には反対だ。渡航できるようにするために、誰かにワクチンを強制されるのは気が進まない」と語った。

 32歳のジョコビッチは、「われわれ(選手たち)は、これから渡航しなければならない。それが一番苦労することになるだろう」とすると、ワクチンの接種を受けるかどうかについて、「もし、それ(ワクチン)が義務化されればどうするかって? 自分は決断しなければならなくなる 」「これが現時点での自分の見解だ。この先、気が変わるかどうか分からない」と話した。

 これまで世界で16万5000人を超える死者を出している新型コロナウイルスのワクチンはまだないものの、各国の研究機関では治療薬の開発が急がれている。

 他のスポーツ界と同様にテニスは3月上旬から休止状態となっており、男子プロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)のツアーは早くても7月中旬まで中断される予定で、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2020)については第2次世界大戦(World War II)後では初めて中止が決定した。

 ジョコビッチは「9月か10月まで」ツアーが再開されないと推測しており、「今季が正式に再開されるのは、みんなが再び外出できるようになり、何もリスクがなく、人々がウイルスへの抵抗力を持っていると誰もが100パーセント確信できるようになってからであり、それには時間がかかる」とすると、「大会によっては、特定の国や地域に対する渡航制限が設けられることもあり得る」との認識を示した。(c)AFP