【4月21日 AFP】米メリーランド州に韓国に発注していた新型コロナウイルス検査キット50万個が到着した。同州のラリー・ホーガン(Larry Hogan)知事は検査キットについて、大規模検査を「指数関数的、決定的」に推し進めるものになると述べた。

 ホーガン氏は州都アナポリス(Annapolis)で記者会見を開き、「検査キットは、感染者や新型ウイルス保有者の特定を可能とし、そうした人々の隔離や感染経路の追跡に役立つ」と述べた。

 さらに、900万ドル(約9億7000万円)を投じた検査キット購入について、「大規模な検査計画を指数関数的、決定的に推し進めるものとなるだろう」と述べた。

 ホーガン氏によると、検査キットは韓国のラボゲノミクス(LabGenomics)社から購入。大韓航空(Korean Air)機で18日、ボルティモア・ワシントン(Baltimore-Washington)国際空港に到着した。

 ホーガン氏は、購入交渉がうまくいったのは、妻で韓国系米国人のユミ(Yumi Hogan)さんが一役買ってくれたおかげだと評価した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は外出制限の部分的な解除に向けた「第一段階」に入る上で、各州に十分な検査キットがあると説明してきた。

 しかし、ホーガン氏をはじめとする複数の州知事は、検査能力が不十分で、外出制限の解除を安全に始めることはできないと訴えていた。

 ホーガン氏によると、人口約600万人のメリーランド州では、これまでに7万1400件超の検査を実施。感染者は1万3684人、死者は516人となっている。(c)AFP