【4月20日 AFP】韓国の国会が、盲導犬の議場同伴を認める可能性が高いことが、関係者の話で20日、明らかになった。16年前の「妨害物や食べ物」を禁止する規則により、盲導犬の入場は禁じられていた。

 議会への盲導犬同伴が認められれば、視覚障害のあるピアニストで、先週の総選挙で野党「未来韓国党(Future Korea)」から比例代表で選出された金睿智(キム・イェジ、Kim Ye-ji)氏は、ラブラドルレトリバーの盲導犬ジョイ(Joy)と共に登院することが可能となる。

 2004年に韓国で初めて視覚障害者が国会議員となった際には、盲導犬の同伴を禁じられ、人を介した支援を受けなければならなかった。

 だが、新人の金議員は18日にフェイスブック(Facebook)上で盲導犬の禁止に抗議し、国会議員たちからの党派を超えた支持を得た。

 金議員は「盲導犬は視覚障害者の目でありパートナーであり、妨害物や食べ物ではない」と訴えた。

 議会関係者らはAFPに対し、最終決定は次期議長次第だと述べる一方で、盲導犬の議会「入場が許可されそうだ」と明かした。

 ある関係者は、「ジョイの入場が許可される想定で準備を進めている」と語った。

 韓国の人々と犬たちの関係は、年を追って著しく変化している。

 韓国では犬肉が伝統料理の材料の一つとなっており、現在も毎年100万匹近くが消費されている。しかし、犬を食料ではなくペットとして捉える考えが人々の間で受け入れられ、犬肉の消費は減少している。

 2017年の調査では、韓国人の70%が犬を食べないことが分かったが、この食習慣を禁止すべきだと考える人は約40%のみだった。(c)AFP