【4月20日 AFP】ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は19日、首都ブラジリアの軍本部前で行われた隔離措置に抗議するデモに加わり、およそ600人の参加者らを前に各州政府が行っている外出禁止令に反対を表明した。

 抗議デモで参加者らは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)対策への軍当局の介入や議会の閉鎖を要求。中には「ボルソナロ氏とともに軍の介入を」と訴えるポスターを掲げる人々もいた。

 ボルソナロ氏はピックアップトラックの荷台に立って演説。デモ参加者が要求する軍の介入や議会閉鎖には言及しなかったが、時折発作的にせき込みながら「あなたたちは国のために戦わなくてはならない。何が必要なのかについて大統領を信頼していれば、民主主義を、そしてわれわれにとって何より重要な自由を守ることができる」と訴えた。

 元陸軍大尉であるボルソナロ氏は、人口が多いサンパウロ(Sao Paulo)州やリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州の知事らが新型コロナウイルスの拡散防止のため行っている部分的な隔離措置を一貫して批判。17日には、新型コロナウイルス対応をめぐり対立していたルイス・エンリケ・マンデッタ(Luiz Henrique Mandetta)保健相を解任した。

 18日に発表された世論調査結果によると、ブラジル国民の大多数は、経済への影響があるにせよ隔離措置を支持している。(c)AFP