【4月26日 People’s Daily】新型コロナウイルス感染症に突如襲われ、中国の各地で授業開始の延期が相次いだ。研究部署からは、「授業は止まっても学習は止めない」として授業の内容とプラットフォームが緊急に計画準備された。ごく短い期間のうちに、中国の教育システムは1億8000万人の小中学生に質の高い自宅学習システムを提供した。

 全国的なレベルで教育省・情報省などが協力し、「国家小中学校インターネットクラウドプラットフォーム」を建設した。関連企業が7000台のサービス端末を用意し、これは帯域幅が90Tで、5000万人の児童・生徒が同時にインターネットを使用できる。辺ぴな農村地帯に住む児童・生徒の学習需要を満たすため、教育省、国家放送テレビ総局が「空中教室チャンネル」の受信伝達事業を行い、小中学校各学年・各学科の授業を1日14時間生放送した。

「インターネットクラウドプラットフォームと空中教室チャンネルは歴史的、現実的に大きな意義があり、これを全国の児童・生徒と家庭に向けて実施するという大事を成し遂げるためには、無事かつスムーズなインターネット環境を確保しなくてはならない」と、教育省の鄭富芝(Zheng Fuzhi)副部長は強調した。

 オンライン学習は単純にインターネットで知識の伝達を行うというものでも、児童・生徒にオンラインで教師の授業を見せるというものでもない。ネット環境下でオンライン学習をするには、注意深い相互フィードバックが必要であり、また、教師たちの入念かつ科学的な授業デザインが必要なのだ。

 樊裔華(Fang Yihua)教諭は上海市内の国語教師だ。新型コロナ肺炎が流行している期間、彼女は3年生第1単元の国語の授業録画を担当した。授業を録画しながら彼女が気づいたのは、従来の授業では教師と児童・生徒の対話や相互作用が多くあるが、インターネット授業の録画ではそれがないということだった。「インターネット授業はもっと全面的にデザインしなくてはなりません。発話や問題の出し方、指導のひとつひとつをきちんと計算せねばならず、児童・生徒が勉強で難しいところがあった時、考えることができなくてはならず、児童・生徒が考える時間もあらかじめ確保せねばなりません」と樊氏は語った。

 特殊な時期と特殊な教室だが、どの教師も、どうすれば子供たちが成長し、よりよく学べるか考えている。

 この大きな試練の中、各レベルの教育部門、教師たち、億千万の家庭が一丸となって「空中教室」の成功のため努力している。(c)People's Daily/AFPBB News