【4月16日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は15日、同国を景気後退に陥らせている新型コロナウイルス対策の各種制限について、解除に向けた第1段階となる措置を発表した。大半の店舗が営業再開を許可される一方で、学校の閉鎖は5月4日まで継続される。

 メルケル氏は国内16州の知事らと協議後に記者会見し、広さが800平方メートル以下の店舗について、「衛生を保つ計画」があることを条件に再開を許可すると発表。学校については、卒業試験が間近に迫っている生徒を優先し、段階的に再開する方針を示した。大規模なイベントの禁止措置については、集団感染を避けるため8月31日まで継続する。

 メルケル氏はドイツが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大抑制で「こわれやすい中程度の成功」を収めているとし、「極めて慎重に事を進める必要がある」と表明。そのため、同居する家族を除き公共の場での3人以上の集会を禁じる方針は継続されることが決まった。

 独政府はまた、買い物や公共交通機関利用の際にはマスク着用を奨励するとしたものの、隣国オーストリアのようなマスク着用の義務化には至らなかった。(c)AFP