【4月18日 CNS】中国・重慶市(Chongqing)にある重慶図書館には「本のお医者さん」がいる。

 古書修復室の修復師の説明によると、古書の修復は「古いものを元のままに」が原則。できる限り元の姿に戻すことだという。

 修復作業は、一見簡単そうだが、実際は医師の手術のようで、10を超える手順を踏む必要がある。まず、破損箇所を写真に撮ってファイルを作成、次に当て紙を施す。当て紙の厚さと色合いは古書に合わせる必要がある。もし色合いが合致しなかったら、手作業で染色し、色を合わせていく。

 個別の修復が終わった後、とじ合わせしてプレスで平らにし、ページ断面を切りそろえ、背表紙側から各ページの文字スタート位置をそろえ、最後に装丁する。

 このような作業が全て完了して初めて、古書が生き返る。(c)CNS/JCM/AFPBB News