【4月15日 AFP】ブラジルの首都ブラジリアで14日、新型コロナウイルス感染から回復した元少尉のエルマンド・ピベタ(Ermando Piveta)さん(99)が退院し、ファンファーレと拍手喝采で見送られた。

 第2次世界大戦(World War II)ではブラジル軍の砲兵隊員としてアフリカに従軍したピベタさんは退院の際、深緑の舟形帽をかぶり、両腕でガッツポーズをしながら8日間入院していた病院を去った。

 ピベタさんは闘病について「私にとって戦争よりも大変な闘いだった」と述べ、「戦争では殺すか生きるかだ。だが、ここでは生きるために闘わなくてはならないし、勝たなくてはならない」と語った。

 ブラジル軍は声明を発表し、「ピベタさんは再び勝利した。新型コロナウイルスとの闘いに勝ったのだ」「第2次世界大戦でのイタリアのモンテーゼ(Montese)におけるわが軍の作戦成功から、75年を迎える記念すべき日に退院した」とたたえた。

 ブラジルではこれまでに新型コロナウイルスにより1532人が死亡しており、中南米で犠牲者が最も多い国となっている。(c)AFP