【4月15日 Xinhua News】中国の世界文化遺産、甘粛省(Gansu)敦煌市(Dunhuang)の莫高窟に拡張現実(AR)技術を活用した観光サービスが登場した。スマートフォンをかざすと洞窟の実景とデジタル壁画が融合した映像を見ることができる。九色鹿や飛天(天人・天女)などが壁画の中を飛び回り、記念撮影をすることもできるという。

 敦煌研究院の蘇伯民(Su Bomin)副院長によると、新技術は同研究院と通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)のAR地図が協力し開発した。洞窟エリアのセンチメートル単位の3D地図を作成し、高精度空間コンピューティング技術と組み合わせることで、デジタル敦煌の成果に実景空間の映像を融合させた。観光客に新たな見学体験を提供できるという。

 莫高窟の開削は366年。今は洞窟735カ所、壁画4万5000平方メートル、彩色塑像2000体余りが残されている。1987年には国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。(c)Xinhua News/AFPBB News