【4月15日 AFP】ウイルスが細胞を乗っ取る仕組みについて図解でまとめた。

 ウイルスが生体の宿主細胞に侵入し、ゲノムを転写、拡散する仕組みは以下の通り。

(1)結合
・スパイクたんぱく質が特定の受容体を持つ宿主細胞に結合
(2)侵入
・細胞がウイルスを取り込む
(3)脱殻
・ウイルスがRNAを放出、RNAが細胞に侵入
(4)転写
・ウイルスゲノムの転写。宿主細胞の構造を利用した新たなたんぱく質の合成
(5)組み立て
・たんぱく質が新たなビリオンを形成
(6)出芽
・新ビリオンが細胞から出芽
・周囲の新たな細胞に感染あるいは飛沫(ひまつ)として飛散
・宿主の免疫システムが侵入物を排除する抗体を産生すると、ウイルスは排除される

 宿主細胞はこの過程で改変されたり、破壊されたりする。

 感染症の症状は、宿主細胞の損傷や宿主生物の免疫反応に由来することもある。(c)AFP