【4月14日 AFP】元陸上男子短距離のウサイン・ボルト(Usain Bolt)氏(33)が13日、北京五輪でライバルを圧倒したときの写真を「ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)」という気の利いたキャプション付きで投稿し、ソーシャルメディアで拡散されている。

【図解】陸上男子100メートルの世界記録の推移

 ジャマイカ出身のボルト氏が投稿した写真は、2008年北京五輪のメインスタジアム「鳥の巣(Bird's Nest)」で行われた男子100メートル決勝でAFPのカメラマンが撮影したもので、これまでに50万件以上のいいねと9万件を超えるリツイートを記録している。

 この写真は、ボルト氏が必死に走っている選手たちを2歩も尻目にフィニッシュし、当時の世界最高記録9秒69をマークしたときのもの。この投稿には「やばい」というコメントがついたり、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の記者が、トップを独走して一人だけ写っている同氏の別の写真に「自主隔離」とキャプションをつけて投稿したりしていた。

 胸をたたいて金メダルを喜んだボルト氏は、200メートルも世界新記録で優勝してさらなる語り草となった。2009年には100メートルの現世界記録9秒58を記録するなどの功績を残した同氏は、最終的に五輪で合計8個の金メダルを獲得し、2017年に現役を引退した。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミック(世界的な大流行)となっている中、ボルト氏はジャマイカ国民に対して自主隔離を促しており、自宅でトレーニングをしたり、友人とサッカーのリフティングをしたりする動画を投稿している。また、母国の支援活動のプロモーションにも一役買っている。(c)AFP