【4月15日 CNS】中国・内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)衛生健康委員会によると、12日午前7時の時点で、内モンゴルで報告された新型コロナウイルスの海外からの流入感染者は計80人で、国境の出入国審査所経由で流入した感染者は36人となった。この流入感染者の急増を受け、複数の医療支援隊が現地に赴き、中ロ国境の満州里(Manzhouli)市で臨時医療施設の建設に着手した。

 中国の北の果てにある満州里市は、北側はロシア、西側はモンゴルに接し、同市の出入国審査所は陸路の施設としては中国最大の規模を誇る。6日に初めて新型ウイルスの確定感染者を確認した後、5日間連続で海外からの流入感染者を確認しており、確定感染者は計36人、疑い症例は12人に上っている。

 市の海外流入対策前線指揮部によると、流入感染者の急増により、元石炭会社の従業員病院をベースとして臨時医療施設をつくることを決定。病床数は200床で、14日に運用開始する。

 また、内モンゴル感染症医療救急専門家チームによる遠隔診断をベースに、フルンボイル市人民医院、内モンゴル林業総医院など計5病院からの医療支援隊、133人の医療関係者が満州里に赴き、治療と調査、サンプリングなどを行う。

 満洲里市では陸路入境者の急増により、出入国審査と市内の隔離検査の処理能力は限界に達し、満洲里からロシア側国境都市のザバイカリスク(Zabaykalsk)への通じる道は8日午後8時に閉鎖され、史上最も厳しい管理を行っている。

 現在、中国へ入国する全ての人は、一律隔離されている。同時に、海外からの入境者に対する感染症対策に従事する全ての職員も隔離管理を実施している。(c)CNS/JCM/AFPBB News