【4月16日 CNS】中国国内の新型コロナウイルス感染症との闘いは、最終的な勝利の段階とはまだいえないが、一方で全世界的には感染の流行が厳しい状況にある。そんな中、中国は海外への協力を積極的に進め、国際社会を手助けしている。

 国内のウイルス感染の撲滅と世界の防疫対策支援のためには、医療物資の供給保障が不可欠だ。国務院「共同対策メカニズム」の8日の記者会見で、関係部門の責任者は、中国の医療物資の国内向けと海外向けの供給保障について説明を行った。

 中国で新型ウイルス感染症が爆発的に流行した際、医療物資の需要が一気に高まり、供給保障面で大きな圧力を受けた。この時、政府は工業・情報化部を中心に十数部門を集めて「国務院共同対策メカニズム医療物資保障チーム」を立ち上げ、各種物資の統一配分の指揮を執らせた。これで医療物資不足の局面は一歩ずつ解消された。

 工業・情報化部の黄利斌(Huang Libin)スポークスマンは「同チームは、2日までの累計で湖北省(Hubei)などの地区に対し、防護服800万着余り、医療用ゴーグル165万個、手指消毒液357トンなどを供給し、現地の防疫対策に有効な支援となった」と説明した。

 同部消費品工業司の話によれば、医療物資の生産能力は大幅に伸びており、防護服、ゴーグル、フェースカバー、体温測定器、呼吸器の生産力は、国内需要を基本的に満たしているという。

 黄氏は「第1級公共衛生事件対応メカニズム発令下の北京、天津(Tianjin)、河北省(Hebei)、湖北省の医療物資の保障と、これを基本とした上で12か所の国際線フライトが最初に中国に入境する省・市への保障、ならびに各国境線の港湾と中等危険地区がある省・市への供給保障能力を維持しなければならない」と語る。

 ウイルス感染の世界的な流行で、多機能呼吸器は最も不足する物資の一つとなり、各方面で需要が急増している。

 同部装備工業第一司陳克龍(Chen Kelong)副司長は「国内企業の生産を加速させるほか生産力を高め、また企業が厳格に中国と輸出相手国の国家基準に準拠して品質を保証することを積極的に進めている。現在、中国からすでに1万8000台近い呼吸器が輸出されている。呼吸器メーカーは全て残業フル生産態勢で、何とか世界の需要に応え、また市場原理に従って各国と商談を進めている」と説明した。(c)CNS/JCM/AFPBB News