【4月13日 CNS】中国の動画配信大手「愛奇芸(iQIYI)」が発表した最新の決算書によると、2019年度の売り上げは前年同期比16%増の290億元(約4500億円)で、損益は93億元(約1430億円)の赤字だった。これに対し、米国の第三者機関「ウルフパック・リサーチ(Wolfpack Research)」は、愛奇芸の決算書にはユーザー数、売り上げ、費用など虚偽の内容が含まれていると指摘している。

■ユーザー数を水増し

 ウルフパックの報告書によると、複数の異なる独立ソースのデータを分析し、愛奇芸のDAU(1日あたりのアクティブユーザー)が42%から60%水増しされていることを発見した。

 まず、中国の広告会社2社がウルフパックに提供した愛奇芸のバックエンドのシステムデータだ。愛奇芸の2019年9月の実際のDAUは、同年10月に愛奇芸が発表した平均1億7500万DAUより60.3%低い。

 また、愛奇芸の「人気度マップ」に示される視聴回数のデータだ。国家統計局の2018年の報告によると、チベットの人口は147万8000人で、しかも漢民族はほんの一部分だ。ロジックからいって、愛奇芸の動画の人気度マップのトップ10にチベットが入ることはあり得ないが、最近の愛奇芸の同マップのトップ10に、チベットなどの人口の少ない地域が入っている。

■売り上げは1230億円から2000億円水増し

 さらに、愛奇芸は売上金額も粉飾しているという。水増しされた金額は80億元(約1230億円)から130億元(約2000億円)とみられ、総売り上げの27%から44%に相当する。

 愛奇芸の動画配信の価格の決め方はブラックボックスとも指摘している。愛奇芸の経営者は、必要などんな金額も効果的にこのビジネスに計上し、簡単に売り上げを増やすことができる。愛奇芸の動画配信許可ビジネスによる売り上げは非常に多く、過去3年間に中国で制作された全てのテレビ番組を言い値で売れるとすれば、売上金額の正確さは信じ難い。

 報告書によると、愛奇芸の動画配信許可ビジネスの売り上げの明細として、2018年と2019年に中国で制作されたテレビドラマをそれぞれ1シリーズ7万9000元(約120万円)と6万4000元(約100万円)で販売したとしている。かつてこの仕事をしていた愛奇芸の元従業員によると、オープンな配信許可の価格は、一般的にシリーズあたり1000元(約1万5400円)から5000元(約7万7000円)が相場で、超人気番組でも2万元(約31万円)を超えることはないという。

 8日、愛奇芸は「この報告書には、大量の間違いと事実として証明されていない陳述、誤解を招きかねない結論と解釈が含まれている」とコメントしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News