【4月12日 Xinhua News】世界の新型コロナウイルスの感染状況が日ごとに複雑さを増す中、中国上海市新型肺炎医療専門家チームのリーダーで、復旦大学(Fudan University)付属華山医院感染科主任の張文宏(Zhang Wenhong)氏が8日午後、バングラデシュの医療専門家とビデオ会議を行い、今後の感染状況について見解を共有した。

 張氏は、新型コロナウイルス感染症は潜伏期間が比較的長い上、感染速度が速く、範囲も広いため、予防と抑制が難しいと述べ、「それでも十分な自信を持つべきだ」と訴えた。

 現在、一部の国で同感染症による致死率が高い数字を示している。張氏は、十分な医療資源が提供できれば、同感染症の世界全体の致死率は2~3%まで低下すると指摘。この目標を達成するためには、全世界が協力して努力することが必要との認識を示した。

 張氏はまた、早期の感染予防措置が非常に重要だと強調。超大都市の上海市が2カ月足らずで同感染症を抑制できたことを例に挙げ、最も重要な経験は早期の抑制だったと述べた。

 同市では春節(旧正月、Lunar New Year)の連休期間、大型娯楽施設を休業して娯楽活動を一時停止した。スーパーマーケットや商店、薬局などの商業施設のみ営業を継続させ、正常な都市生活を維持した。

 張氏は、各国にはそれぞれ具体的な事情があり、世界のあらゆる問題を解決する方法を提供できる人はいないとした上で「落ち着いて一つの国のあらゆる面を分析し、その国に合った方法を提供することが極めて現実的だ」との考えを示した。(c)Xinhua News/AFPBB News