【4月10日 AFP】新型コロナウイルス対策による都市封鎖で、一日中家に居てうんざり…そんな世界各地で他者の気分を明るくしようと、写真を撮って共有し始めたものがある。それは特別に着飾っての「ごみ出し」の様子だ。

 オーストラリア・シドニー在住のDJ、ビクトリア・アンソニー(Victoria Anthony)さん(30)は「家でドレスアップするなんて本当にどうかしていると思うけど、この封鎖の間に正気を保つにはこれしかない。おしゃれしてごみ箱をがらがら外に出すと、ハッピーな気分が戻ってくる」と話した。

 アンソニーさんはインスタグラム(Instagram)に、カクテルドレスを着た自身の写真に「#BinIsolationOuting」というハッシュタグを添えて投稿した。

 これがはやり始めたのはオーストラリアだが、今では米テキサス州から英国、オランダまで広がり、世界各地から面白写真が投稿されている。

 流行の火付け役は、専用のフェイスブック(Facebook)グループを開設した豪クイーンズランド(Queensland)州ハービーベイ(Hervey Bay)に住む保育士のダニエル・アスキュー(Danielle Askew)さん(47)。現在、同ページには47万人のメンバーがいる。

 アスキューさんはAFPの取材に対し、きっかけはある友人がフェイスブックに「やった、今夜はごみの日。お出掛けよ」と投稿したことだったと明かした。

「ドレスアップしてごみ出ししたらとけしかけたら、やってみると言うから、私も同じことをして、フェイスブックのグループもつくることにした。一緒に笑おうと思って」

「たくさんの人の気分を明るくする」ことができてうれしいと語ったアスキューさんの元には、落ち込んだり新型ウイルスにおびえたりしていたというユーザーらから、アスキューさんのページを見て笑顔になれたというメッセージが届いているという。(c)AFP