【4月10日 AFP】男子ゴルフでメジャー通算15勝を誇るタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は、第84回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2020)に向けた準備を遅らせる要因となった腰の痛みが「昼夜」回復しており、新型コロナウイルスの影響による隔離生活の中で、同大会が延期になったことへのやるせなさを口にした。

 ウッズは9日に公開されたPGAツアーの映像配信サービスGOLFTVとのインタビューで、サイクリングの回数を増やしたり、時にはテニスをしたりして体調を維持し、腰の痛みも回復していると明かし、「昼夜、前よりもかなり気分が良くなっている。ネガティブな要素をポジティブに変えられるようになってきている」「トレーニングもかなりこなせるようになった。体調もあるべきところまで取り戻せている」と語った。

 ウッズは腰の痛みを理由にザ・プレーヤーズ選手権(The Players Championship 2020)への出場を見送っていたが、同大会は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で初日終了後に中止となった。何事もなければ、同選手は今週開催予定だったマスターズへの準備は整っていたといい、「ツアーが中断されたのはつらい。少しいら立ちを感じる。試合に出たいし、プレーを望んでいる」と話した。

「すごく元気だったし、興奮したり怒りっぽくなったりして、自分でも何が起きているのか分からなかった。理解できたのは日曜日(5日)で、調子が上がっていたんだ」「無意識のうちに、今週のマスターズでプレーする準備が整っていたと自覚していた。体が準備できていたんだ」

 新型コロナウイルスの影響で今季のマスターズが11月に延期され、家族が自宅で隔離生活を送っている状況にもかかわらず、ウッズは開いている近所のゴルフコースで練習できていることも明かした。

「ゴルフもいくらかプレーできている」「ここではメダリスト(Medalist Golf Club)が開いているんだ。南部では実質的に全てのゴルフ場が閉鎖されているけれど、まだ開いているからコースへ行って少しボールを打てるし、ちょっとしたアクティビティーや心の安らぎにもなって助かっている」と話した。

 プレーヤーはバンカーレーキや旗ざおに触れることはできず、カートも運転手のみに限られるなど普段とは違う状況の中で、昨季のマスターズ覇者であるウッズにとって違和感となっているのは、大会を念頭に置かないまま練習に臨むことだという。

「準備を整えるための目標が何もない状況で練習するのは変な感じだ」「こうなったらとか、ああなったらとか仮定の話ばかり。状況は日々変わっている。毎週のように何か新しい事態に直面している」 (c)AFP