【4月10日 AFP】男子プロテニス協会(ATP)のアンドレア・ガウデンツィ(Andrea Gaudenzi)会長は9日、今シーズンが8月に再開されることを今でも楽観していると述べたが、新型コロナウイルスによって今年いっぱい試合を行えない可能性もあると警告した。

 ガウデンツィ会長は「いつになれば完全に安全な状態でシーズンを再開できるのか、誰にも分からない。8月や9月、11月というのはすべて仮定の話であり、再開が来年になる可能性もあるので、実現しないかもしれないことに対して無駄骨を折ることはできない」とコメントした。

 英ロンドンにある自宅から、イタリアメディアの電話インタビューに応じたガウデンツィ会長は、シーズンが8月に再開されることを願っていると続けた。

 今年1月にATPのトップに就いたガウデンツィ会長は、「われわれは50通りのカレンダーを作成しており、それを毎日修正している」とUBIテニス(Ubitennis)に語った。

「(シーズンの再開が)秋、あるいは一部は夏になることを非常に楽観している」

「なんとかして8月に再開した場合、われわれは三つの四大大会(グランドスラム)と六つのマスターズ1000(ATP Masters 1000)を確保することになる。そうならなければ、問題の数は10倍に増えるだろう」

 ガウデンツィ会長によれば、全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)の後、秋にマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2020)やイタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2020)、全仏オープン(French Open 2020)といったクレーコート大会を4週にわたって開催するのが理想だという。

 これらはすべて、欧米に深刻な被害をもたらし、感染者数が150万人を超え、8万7000人以上の命を奪った新型コロナウイルスの状況次第となる。

「私は8月に予定されているトロントとシンシナティ(Cincinnati)でのマスターズ1000、そして全米オープンから北米シーズンを始められると確信している」

「こうすることで、三つのグランドスラムと六つのマスターズ1000は開催される(上海マスターズ<2020 Shanghai Rolex Masters>とパリ・マスターズ<Rolex Paris Masters 2020>も残っている)。シーズンは70パーセント安泰だ」

「もちろん、北米での全試合が飛ばされることになれば問題は10倍にふくれ上がる」「運用レベルで時間がかかるので、われわれは決定までに少なくとも6週から8週は必要になる」 (c)AFP