【4月9日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)の伝説的選手であるマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏が、中国のスポーツブランドが自身の名前を不正に使用し、商標権を侵害されたとして訴えていた裁判で、中国の最高人民法院(最高裁に相当)はこのほど、同氏を勝訴とする判決を言い渡し、8年にわたる法廷での争いは幕を閉じた。

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 米中貿易戦争では知的財産権の保護が争点の一つだが、今年1月に貿易協議の第1段階が合意になったことで、中国側は知的財産の保護強化を約束していた。先月下旬に下され、今後の重要な判例となる今回の判決では、福建(Fujian)省を拠点とするスポーツブランドの喬丹体育(Qiaodan Sports)が、ジョーダン氏の中国語表記である「喬丹」の使用禁止を命じられた。

 シカゴ・ブルズ(Chicago Bulls)でNBA王者に6度輝いたジョーダン氏は、熱狂的なバスケットボールファンが数多くいる中国で絶大な人気を集めている。

 最高人民法院の判決は、喬丹体育が勝訴した一審と二審の決定を覆すものとなった。

 一方、バスケットボール選手のシルエットがあしらわれた喬丹体育のロゴはいまだに使用が認められる判決となった。このマークは、米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)が「エア・ジョーダン(Air Jordan)」シリーズを浸透させるために配した「ジャンプマン(Jumpman)」のロゴに酷似している。

 しかし最高人民法院は、ロゴの使用に関して国家知識産権局(SIPO)に審理を差し戻している。(c)AFP