【4月8日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)第1波による英国の死者数が、欧州で最多の6万6000人に達する可能性があるとする分析結果が7日、米ワシントン大学(University of Washington)の研究チームにより発表された。

 同大医学部の保健指標評価研究所(IHME)が行ったモデリングによると、欧州全体での新型コロナウイルスによる死者数は15万1680人前後に達すると予測される。

 英国の新型コロナウイルスによる死者数は7日、6000人を突破。これはスペイン、イタリア、フランスの死者数を下回っているが、英国のウイルス流行は他の欧州諸国より数日遅れており、死者の増加ペースは現時点で既に他国を上回っている。

 IHMEの研究チームは、各国と世界の感染者数の集計と、中国、イタリア、韓国、米国の年齢別致死率、各国の集中治療室(ICU)の病床数などに基づき、国別予想死者数のモデリングを実施。その結果として、欧州諸国での8月4日までの死者数は上位から順に、英国が他国を大きく引き離す約6万6000人、イタリアが約2万人、スペインが約1万9000人、フランスが約1万5000人となると予想した。

 IHMEは5日に発表した分析結果で、米国でのパンデミック第1波による死者は8万人以上に達すると予測していた。(c)AFP/Patrick GALEY