【4月7日 AFP】(更新、写真追加)安倍晋三(Shinzo Abe)首相は7日、新型コロナウイルスの感染が国内で急拡大していることを受け、東京をはじめとする7都府県に緊急事態宣言を発令した。

 安倍首相は、「全国的かつ急速なまん延により、国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある事態が発生したと判断し…緊急事態宣言を発出する」と述べた。

 緊急事態宣言は、世界各地で見られる厳格なロックダウン(都市封鎖)に比べると緩やかな措置だが、各自治体の知事は、住民への外出自粛や事業者への休業を要請する法的根拠が与えられる。

 安倍首相は今回の措置を発表する記者会見の際、国民に対して、2011年の東日本大震災による地震や津波、原発のメルトダウン後に見られた助け合いの心を思い起こすよう促した。

「今また私たちは大きな困難に直面している。しかし私たちは皆で共に力を合わせれば、再び希望を持って前に進んでいくことができる」「ウイルスとの闘いに打ち勝ち、この緊急事態という試練も必ずや、乗り越えることができる」と強調した。

 首相は、「今回の緊急事態宣言は、海外で見られるような都市封鎖、ロックダウンを行うものでは全くない」として、公共交通機関は通常通り運行し、道路の封鎖も行わないと明言。

 その一方で、この宣言を真剣に受け止めるよう国民に呼び掛け、「全ては皆さんの行動にかかっている」と訴えた。

 さらに、来月6日までの1か月間で緊急事態宣言が解除されるには、人と人との接触機会を7割から8割削減する必要があると警告した。(c)AFP