【4月7日 AFP】(図解追加)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に大流行する中、世界保健機関(WHO)は7日、世界で600万人近くの看護師が不足していると警鐘を鳴らした。

 WHOと国際看護師協会(ICN)、さらに両者が連携する看護職に関する国際啓蒙キャンペーン「ナーシングナウ(Nursing Now)」は報告書で、世界中の全医療従事者の半数以上を占める看護師の重要な役割を浮き彫りにした。

 報告書によると、世界全体の看護師の数は2800万人に満たない。2018年までの5年間で470万人増加したが、WHOは「それでもまだ、世界中で590万人が不足している」と警告。中でもアフリカ、東南アジア、中東、一部南米の貧しい国々では、現状の看護師数と必要とする数に大きな隔たりがあると指摘した。

 報告書は各国に対し、自国の看護労働人口と実際に必要とされる人数の差を認識し、看護師の教育と雇用、リーダーシップの育成に出資するよう訴えている。

 ICNのハワード・カットン(Howard Catton)事務局長によると看護師の数が足りない場合、感染率や投薬過誤の件数、患者の致死率は「より高くなる」という。また看護師の「不足は、稼働中の看護師を疲弊させる」と警告した。

 一方、ナーシングナウのメアリー・ワトキンス(Mary Watkins)氏は、医療従事者向けのウイルス検査に緊急資金を投じるよう求めている。同氏によると、自分が感染している可能性や、感染の有無を証明できないことなどを不安がって出勤を控える医療従事者が非常に多いという。

 また看護師は依然として女性が大半を占めているが、より多くの男性を採用する必要があると専門家らは指摘する。ワトキンス氏は「世界中のどんな職種でも男性の数が多いほど、給与や労働条件が改善されるという明確な証拠がある」と述べた。(c)AFP/Robin MILLARD