【4月6日 AFP】ローマ教皇(Pope Francis、83)は5日、イースター(Easter、復活祭)の1週間前にあたる「枝の主日(Palm Sunday)」のミサをライブ配信で行い、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に勇気を持って立ち向かうよう呼び掛けた。

 枝の主日はイエス・キリスト(Jesus Christ)の受難前のエルサレム(Jerusalem)入城を記念するもので、12日のイースターにはキリストの死からの復活を祝福する。

 数世紀にわたる伝統では、サンピエトロ広場(Saint Peter's Square)に大勢の信者が集まり聖週間(Holy Week)の正式な始まりを祝福する。しかし今年は、ローマ教皇も世界中のカトリック教徒約13億人の大半も、自宅隔離下でこの聖なる日々を迎えている。

 ローマ教皇は5日のミサで、パンデミックは勇気と希望を持って立ち向かわなければならない悲劇だと信者たちに語り掛けた。

「パンデミックの悲劇に見舞われた今日、多くの偽りの安全が崩壊し、多くの希望が裏切られる中で、見捨てられたという感覚が私たちの心に重くのしかかっている。そのような中でイエスは私たち一人一人にこう言う。『勇気を持ち、私の愛に心を開きなさい』」

 ローマ教皇はまた、「絶体絶命の事態に追い込まれ、行き詰まり、一切の光も逃げ道もなく、神自身も応じてくれないと思った時には、私たちは独りではないと思い出すべきだ」と語った。(c)AFP