【4月8日 CNS】国際オリンピック委員会(IOC)は、新型コロナウイルスの深刻なまん延を踏まえ、東京五輪の1年延期を決定した。中国香港オリンピック委員会のケネス・フォク(Kenneth K. K. FOK)副会長は先ごろ、CNSの取材に応じ、「多くの香港の選手にとって4年前のリオデジャネイロ五輪では初体験で経験不足だったが、4年プラス1年後の今回は、彼らにとっては追い風となり、良い成績を残すチャンスだ」と語った。

 フォク副会長によると、香港が1997年に中国に返還された後、香港の選手は五輪でまだ金メダルを取れていないことを悔しく思っている。「香港の選手は今や、メダル、特に金メダルを獲得する力を持っている。彼らは東京についてよく知っており、気候や環境にも適応できる。リオ五輪の時のように時間をかけて準備をする必要がないので有利だ」と話す。

 フォク副会長は「新型ウイルスの感染拡大は、選手の準備日程を混乱させている」と話す。さらに「延期を正式発表する前から、選手への影響を憂慮していた。五輪開催直前のこの時期は、選手らにとっては分秒刻みの時間との闘いとなる。心と体の両方をベストの状態に持っていかねばならない時期に、不安定な要素は選手に大きな影響を与えるものだ。延期が決定された現在、選手にとって必ずしも悪い状況ではない。少なくとも、気持ちをもう一度整理し、今後の1年をどのように使い、訓練するか考える時間ができた」と付け加えた。

 さらに「すでに五輪代表として選抜された選手にとって、今後1年間で重要なことは、まずけがをしないこと。そして、この長くも短くもない期間に、現在の力を保持することだ。まだ代表選手になっていない選手に対しては、スポーツ界は今後の選抜競技会の中で公平に競争するチャンスを与えなければならない」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News