【4月8日 CNS】近ごろ、中国の鄭州(Zhengzhou)、青島(Qingdao)、厦門(アモイ、Xiamen)などの各地で、マスクの購入予約が暫時停止となった。

 新型コロナウイルスの感染拡大の中で、中国各地ではマスクの購入にインターネット上での予約が必要となり、厦門などでは「くじ引き」となっていたが、供給量の増加につれ、ネット予約を終了する日が来たのだ。

 鄭州市では3月29日、ネット予約の終了を宣言。市場供給が十分となったためで、大型チェーンドラッグストアやスーパーなどでもマスクを販売しており、標準的な価格で、市民はさまざまなルートで購入できるようになった。

■マスクは簡単に手に入れられる

 大手のネット通販のプラットフォームを見ると、感染拡大の当初、オンラインショップの在庫はすべて「欠品」と塗りつぶされ、絶望したものだったが、今や「マスク」で検索すると、多くのショップで「在庫あり、当日出荷可能」の表示に変わった。

 オフラインの状況も好転している。北京西城区(Xicheng)にある幾つかのドラッグストアを訪ねると、普通にマスクが売られており、しかも数量制限はない。ある店では、使い捨てマスクの価格は20枚入りで78元(約1200円)、1枚当たり3.9元(約60円)と合理的な範囲だ。

■マスクの生産量は増加

 マスクが買えるようになった背後には、生産の幾何学的な増加がある。

 データによると、2月29日時点での普通マスク、医療用マスク、医療用N95マスクなどを含めた中国全土の生産は1日当たり1億1600万枚に達し、2月1日に比べ12倍となり、需給バランスは大幅に改善されている。

 その後1か月が過ぎ、最新のデータはまだ発表されていないが、各地から伝わってくるデータを見ると、マスク生産の勢いのすごさが分かる。例えば、福建省(Fujian)では2月上旬から3月19日の間に、1日当たりの生産量は120万枚から2119万枚へと増加、マスク生産会社は9社から176社に増え、医療用N95マスクの生産は10倍以上となったという。

 専門家によると、マスクの生産能力の増加と感染状況の好転に伴い、マスクの需給関係はバランスし、自由に買える状況になると語っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News