【4月3日 AFP】自転車ロードレースの三大ツール(グランツール)の一つ、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2020)の主催者は2日、新型コロナウイルスによってスペインで深刻な被害が出ているものの、今年の大会を予定通り全21ステージで行う見込みだと明かした。

 大会ディレクターを務めるユニパブリック(Unipublic)のハビエル・ギーエン(Javier Guillen)氏は、日刊紙アス(AS)に「現時点でブエルタの日程はそのまま。予定されている21ステージを減らしての開催は考えていない」とコメントした。

 今年の3大ツールでは、初戦として予定されていたジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2020)が延期になったが、代替日は決定していない。そのため、8月14日にオランダで開幕する予定のブエルタについては、仮にジロの開催のためにツール・ド・フランス(2020 Tour de France)が先延ばしになれば、ステージ数を減らすのではないかとうわさされていた。

 ギーエン氏は「すべてはイタリアから届いた単なる臆測。すでに日程が確定している大会と、再調整する必要があるレースを組み合わせるのが難しいことは理解している。だから、日程が変更された場合は柔軟に対応しなければならないということも分かっている」と続けた。

 しかしギーエン氏は、「ツールはロードレース界で必要不可欠である」ため、6月27日に開幕する予定の同大会を確実に行うことが最優先だと主張した。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるスペインでの死者数は2日に1万人を超え、欧州ではイタリアに次いで2番目に多くなっている。(c)AFP