【4月3日 AFP】世界保健機関(WHO)は2日、新型コロナウイルスが子どもにも感染する恐れがあると改めて警告する一方、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で入院し、現在は全快した100歳超の人々の例を挙げて、「健康的に年を取っている人はリスクが低い」とも指摘した。

 WHOのハンス・クルーゲ(Hans Kluge)欧州地域事務局長はデンマークの首都コペンハーゲンでオンライン記者会見を行い、「『新型コロナウイルスに高齢者のみが感染する』という考えは事実に反する」と発言。「重症化リスクは年齢だけではない」と強調した。

 これまでに10代を含む若者が重症化した例が複数報告されており、集中治療を要する症例や死亡例も出ているという。

 欧州で最年少の死者はベルギーの12歳の少女で、米国では生後6週間の乳児が死亡した。

 WHOによると、50歳未満の患者の10〜15%が中程度から重度の症状だった。

 しかしクルーゲ氏は、「健康的に年を取っている人はリスクが低い」と指摘。「新型コロナウイルス感染症で入院し、現在は全快した100歳超の人の例が複数報告されている」と述べた。

 新型コロナウイルスで死亡した人の約80%は、少なくとも一つの基礎疾患があり、とりわけ心血管疾患と糖尿病が多い。

 クルーゲ氏は、衛生面のガイドラインを順守することが「あらゆる年齢層にとって」極めて重要だと述べた。(c)AFP