【4月3日 AFP】新型コロナウイルス流行の影響により各地で店舗や事業の休業が余儀なくされている米国で、3月第3・4週の失業者数が計1000万人にも上ったことが分かった。

 アナリストらはこの統計を前に言葉を失いつつ、損失の程度を見極めようとしている。一方、政治家や経済学者らは、前例のない規模の経済的打撃に対する準備を怠ったとして、政策立案者らとドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領への批判を展開した。

 米労働省が2日に発表した統計によると、3月28日までの1週間の新規の失業保険申請数は前週の2倍に当たる665万件となり、2週連続で史上最多記録を更新した。3月21日までの1週間の申請数は前回発表の328万3000件から2万4000件増の330万7000件へと修正された。

 労働省は、各州からのコメントではほぼすべてが新型コロナウイルスに言及していたと説明。影響はホテル業を中心に、製造業、小売業などの各業界に広がっているとしている。

 今回発表された失業保険申請数は、経済学者による最も悲観的な予想をも大幅に上回っており、新型コロナウイルスの世界的流行の悪化と死者数の増加を受けて封鎖措置を課す州が増加する中、米経済への打撃が拡大していることが示された。(c)AFP/Heather SCOTT