【4月24日 People’s Daily】世界を席巻する新型コロナウイルスに、人類はいかに打ち勝つか。それは、「論語」に登場する「博施済衆」(民衆に恩恵を与え、苦しみから救済する)「己立立人、己達達人」(自分が「立ちたい」「達成したい」と思えば、まず人にそれをやってあげる)の精神を世界各国が共同して選択することだ。

「中国はロシアをはじめ各国と共に人類運命共同体の理念に基づき、国際的な防疫協力関係を強化し、予防や治療の経験を共有し、共同研究を推進する。手に手を取って共通の脅威に対応し、世界の安全を守りたい」。習近平(Xi Jinping)国家主席は3月19日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、新型コロナウイルス対策で中国の断固たる決意を伝えた。

 新型コロナウイルス感染症が世界でまん延する中、中国は世界各国と協力の手を結んでいる。3月18日には、アフリカ諸国およびアフリカ疾病予防管理センターの24か国・団体とテレビ会議を実施。19日にはヨーロッパ十数か国の政府高官や公衆衛生の専門家とテレビ会議をした。20日午前はヨーロッパ、アジアの十数か国と、午後には中国、日本、韓国の外相でテレビ会談を行った。

 いずれも目的は、新型コロナウイルスに関する情報や感染抑制の経験の共有だ。政府や専門家、さらに企業、民間団体を含め、中国があらゆるルートを通じて各国を支援し、新型コロナウイルスを克服してきた中国の経験を世界に迅速に伝えようとしている。

 さらに中国は医療チームを各国の治療の第一線に派遣している。市民が脱出する街へ専門家たちが逆行して向かっている。2月末には中国の5人の専門家が、感染が深刻なイランに到着。3月7日には7人のチームがイラクにたどり着いた。12日には、感染が爆発的に広がっているイタリアの首都ローマに、9人のチームが31トンの医療物資を携えて到着。18日には13人が9トンの物資と共にミラノに着いた。こうした「雪中送炭(雪の寒さに困っている人に炭を送る)」の精神は世界に感動を与えている。

 国家非常事態を宣言しているセルビアでは3月21日、アレクサンダル・ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領が中国からの支援チームを空港で出迎え、「この状況で、セルビアを助けてくれる国家は中国だけだ」と感謝した。

 中国はアジア、ヨーロッパ、アフリカ各国に検査キットを提供し、医療物資も各国や世界保健機関(WHO)、アフリカ連合(AU)など82か国・組織に送っている。

 国際社会が切迫している現在、「桃をくれたお返しに美しい宝玉を贈る」という徳の心が求められている。中国で新型コロナウイルスが最も深刻だった時期、79か国と国際組織10団体が中国民衆のため医療支援物資を提供してくれた。多くの国家が困難な時期を迎える今は、中国が力の及ぶ限り手を差し伸べていく。ぬくもりのリレーをつなぎ、大義を広めていくこと。それこそが、ウイルスがまん延する戦場で人類が勝利する力となる。

 中国はWHOとの協力を堅持し、自らやるべきことに尽力するだけでなく、各国と協力して「安全のネットワーク」を構築していく。国際社会が共同行動を続けることは、ウィンウィンの新型国際関係を体現し、人類運命共同体の実践となる。正しい道を歩む者は孤立しない。道義を堅守すれば、人類は必ず勝つ。(c)People's Daily/AFPBB News