【4月2日 AFP】米大リーグ(MLB)のテキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)に所属する秋信守(Shin-Soo Choo、チュ・シンス)外野手が、マイナーリーグでプレーする同チーム傘下の全191選手にそれぞれ1000ドル(約10万7000円)を支援金として支給すると明かした。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって、大リーグは事実上世界の他のスポーツ同様に中断を余儀なくされている。そうした中、MLBでプレーする夢をかなえるために韓国から米国へ渡った際、自身も苦しい生活を送った秋は、この支援金がマイナー選手が危機を乗り越える手助けになることを願っている。

 37歳の秋は1日、報道陣の取材に電話で応じ、「20年前に韓国からやって来たとき、私には何もなかった」とコメントした。「野球は多くのものを与えてくれたから、他の人たちに還元したい。とりわけ世界は困難な状況だから、助けられる立場にいるのは素晴らしいこと」

 秋が支援方法について考え始めたのは、リーグ側から施設の閉鎖が命じられ、レンジャーズが春季キャンプ先のアリゾナからチャーター便でテキサスに戻った際だったという。

 2001年に韓国を離れ、シアトル・マリナーズ(Seattle Mariners)傘下のマイナーチームに加入した秋は「マイナーリーグで7年を過ごした」と続けた。

「今のマイナーリーグが15年、20年前よりも良くなっているのは知っているが、それでも金銭的に難しいことは分かっている」 (c)AFP