【4月1日 CNS】中国・武漢市(Wuhan)の武漢雷神山医院で先月29日、ほかの省から応援に来ていた医療隊の合同撤収式典が行われた。医療任務を終えた遼寧(Liaoning)、上海、吉林(Jilin)など各地の医療隊1090人が、続々と元籍地へ帰還を始めている。

 同医院は武漢に新たに建設された2番目の新型コロナウイルス感染肺炎患者集中治療専門医院で、武漢大学中南医院が管理し、重症医学科エリア2か所、準重症エリア3か所、普通症状エリア27か所の合計32エリアがあり、総ベッド数1500台の規模を有していた。

 医療従事者は合計3200人を超え、9の省・市から16の医療隊が集まっていた。

 入院患者の大幅減少に伴い、感染科A5エリアは25日に入院患者ゼロとなり、同医院で最初の閉鎖エリアになった。同医院が受け入れた患者は29日まで累計2000人を超し、回復し退院した人数は1700人を超えている。すでに17のエリアが閉鎖され、残る入院患者は162人のみ。任務を終了した一部の医療隊が撤収を始めた。

 中南医院と雷神山医院を兼任する王行環(Wang Xinghuan)院長が撤収第1陣の医療隊に「抗疫業務証明」と雷神山記念バッジを配り、医療隊の労をねぎらい、感謝の意を表した。現場の医療従事者たちは「真心英雄」や「朋友」などの歌を合唱した。

 医療隊員たちの多くは、防護服や白くて丈の長い医療用衣服の上にサインや絵を描いて、記念として医院に渡していた。

 雷神山医院で治療を受けて回復し、すでに退院している88歳でろうあ患者の喩さんは、医療隊の撤収を聞き、友人の王さんに頼んで感謝のはがき、世界軍人運動会(Military World Games)の縁起物の人形1体、武漢の特色あるしおり260枚などの品々を、命を救ってくれた医療従事者たちにプレゼントした。

 大連医科大学付属第二医院の王健(Wang Jian)看護師長は「お年寄りが私たちの事を覚えていてくれて、とても感動しました。雷神山医院での2か月は一生忘れられない時になりました」と話す。

 王さんや同僚たちは、武漢の人たちがウイルスを打ち負かす支援をする中で、あふれんばかりの感動を得て、この戦いで育まれた友情を永遠に心に刻むことになった。(c)CNS/JCM/AFPBB News