欧州3か国、1日のコロナ死者が最多に 世界36億人に外出制限
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【4月1日 AFP】欧州各国で3月31日、新型コロナウイルスの死者数が再び急増し、スペイン、フランス、英国の3か国では1日の死者数が過去最多を更新した。現在、世界の約36億人が封鎖措置下で自宅待機を求められている。
被害が特に深刻なイタリアとスペインでは、感染拡大の勢いが弱まっている兆しもみられるものの、1日の死者数は両国ともに800人を超えた。封鎖措置は最貧困層に多大な影響を及ぼしているが、各国では病院が大きな負担を強いられる中、封鎖措置の延期決定が相次いでいる。
米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によると、感染者数で世界最多となっている米国では死者が3400人を突破し、中国の公式死者数である3309人を上回った。
欧州各国の死者数は、イタリアが837人増の1万2428人、スペインが849人増の8189人、英国が381人増の1408人。フランスでは499人増の3523人となったが、同国では病院で亡くなった人のみを集計しており、自宅や老人ホームで亡くなった人は含まれていない。
各地の医療機関は患者の急増に対応すべくフル稼働している。イベント会場などには野営の仮設病院が次々と設置され、疲弊した医療従事者らは数の限られた防護服や病床、そして救命に必要な人工呼吸器の配分方法をめぐり、厳しい判断を迫られている。
米ニューヨークのセントラルパーク(Central Park)には野営病院として使用される十数張のテントが設置され、平時としてはこれまで想像もできなかった光景が広がった。
通行人の女性(57)はAFPに対し、「『コンテイジョン(Contagion)』のような映画を見ても、現実とはかけ離れている、そんなことは起きないと思うもの。ここで実際にそれが起こっているのを目にするのは、とても現実離れしている」と語った。(c)AFP/Hazel WARD with Peter Hutchison in New York