【3月31日 AFP】イタリア各地で31日、新型コロナウイルスによりこれまでに亡くなった1万1591人を追悼するため、1分間の黙とうがささげられ、半旗が掲げられた。同ウイルスの大流行は、同国の日常を激変させた。

 人口約6000万人のイタリアの犠牲者は、新型ウイルス感染症による全世界の死者の3分の1近くを占める。

 今月は同国にとって、第2次世界大戦(World War II)以降、1つの災厄で最も多くの死者が出た月となった。

 同国で最初に感染者が確認されたのは先月下旬、北部ミラノ(Milan)近郊だった。

 首都ローマのビルジニア・ラッジ(Virginia Raggi)市長はこの日、市庁舎前で行われた式典で正午に1分間の黙とうをささげた後、新型ウイルスは「国全体に苦痛を与えた傷」となったが、「力を合わせれば乗り越えられる」と語った。

 またラッジ市長は「外出自粛によってわれわれが払う犠牲は、われわれ全員を救うために必要だ」と訴え、「命を落とした人々のため、そして自らの命を危険にさらして皆のために働いてくれている医師や看護師、スーパーで働く人々のために」外出自粛を続けなければならないと呼び掛けた。(c)AFP/Dmitry ZAKS