【3月31日 CNS】中国の人工知能(AI)開発企業「銀河水滴科技(Watrix.AI)」は23日、「歩き方と顔を同時に撮影するカメラ」を開発したと発表した。2種類のレンズとディープラーニング機能を搭載し、マスクを着用していても人物を識別できる能力を備えている。

 このカメラは、持ち運びできる防犯機器として開発された。撮影した人の歩き方の特徴を分析してビッグデータから同一人物を検索し、短時間で人物を特定する。50メートル以内は識別可能で、360度どの角度からでも認識でき、マスクを着用していても影響がないという。

 さらに、カメラが撮影した歩行データは収集・分析した上でビッグデータに管理され、これまでに集積された顔、眼球の虹彩、指紋のデータベースなどとリンクし、人物認識システムの能力を向上させる。

 歩行識別システムはこれまでに湖北省(Hubei)で刑事事件の解決に役立っている。新型コロナウイルス流行期間中、市民はマスクを着用して外出しているが、システムはスムーズに稼働しているという。

 銀河水滴科技によると、歩行識別システムを通じて1万台以上の街頭カメラを一括管理し、リアルタイムで過去の映像データと照合しており、瞬時に人物の検索・特定ができる。最新技術が都市の安全に寄与しているという。(c)CNS/JCM/AFPBB News