【図解】R0(基本再生産数)とは? 感染症疫学用語の基礎知識
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【3月31日 AFP】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐって登場する用語「R0(Rノート、基本再生産数)」について、図解でまとめた。R0とは、1人の患者が何人に感染を広げる可能性があるかを指す。
医学誌「ランセット感染症ジャーナル(Lancet Infectious Diseases)」に掲載されたシンガポール国立大学(NUS)の研究論文によると、感染者の隔離、職場での間隔確保、学校封鎖の措置を三つすべて同時に実施することで、推定される感染者数が劇的に減少するとしている。
しかし、R0が高くなると、これらの措置を実施したとしても、効果が出にくくなると指摘されている。
R0<1
R0が1より小さい場合、感染症は終息していく
R0=1
R0が1の場合、突発的な流行は起きないが終息もしない
R0>1
R0が1より大きい場合、突発的な流行や感染拡大の恐れがある
■COVID-19の場合:新型コロナウイルスの推定R0は条件によって大きく変わる。
2020年3月26日時点の全体的な推定値:R0=2からR0=3
中国・武漢で流行し始めた当初の推定最大値:R0=3.86
都市封鎖後の武漢の推定値:R0=0.32からR0=1.58
(c)AFP