新型コロナ、米で20万人死亡の恐れも 致死率は2週間以内にピーク到達か
このニュースをシェア
【3月30日 AFP】(更新、写真追加)米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は29日、米国での新型コロナウイルスの死者は20万人に上る恐れがあると警告を発した。
ファウチ氏は死者100万人またはそれ以上との最悪のケースの予測を示す代わりに、死者10万人から20万人、「感染者数百万人」とのおおよその推測を明示。その後すぐに、「その(予測の)責任は取れない…対象の変化が激しく、間違いは簡単に起こるし、人々を惑わしかねない」と続けた。同氏はドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の新型コロナウイルス対策本部の幹部で、多くの米国民にとって安心をもたらす当局の声となっている。
また、トランプ大統領は29日、国内の致死率が2週間以内にピークに達する可能性があると述べ、感染リスクを抑えるために他人と一定の距離を保つ「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」の指針を4月30日まで延長すると発表した。
トランプ大統領はホワイトハウス(White House)で行ったブリーフィングで、4月12日のキリスト教の祝日、イースター(Easter、復活祭)の頃に致死率はピークを迎えるとの見解を示し、「ピークに達して以降の致死率は、うまくいけば非常に大幅に、下降を始めるはずだ」と述べた。
米国では2月29日に最初の死者が確認されてから死者数が1000人になるまでに約1か月かかった。だが先週、死者数は急増し29日には2200人近くに達した。米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によると、感染者の総数は12万4763人で、世界最多。州知事や自治体当局は、打撃を受けている病院の逼迫(ひっぱく)した状況を訴えている。(c)AFP/Brian KNOWLTON