【3月29日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、開幕が延期となっている米大リーグ(MLB)で、各チームのオーナーと選手会(MLBPA)が、短縮開催の可能性が高まっている2020年シーズンのスケジュール調整に先立ち、ビジネス面の条件で合意に至った。

 選手会と各チームのオーナーは、給与の条件や日程の再調整に向けた方向性で合意したが、3月26日の当初の開幕日に替わる新たな開幕日はまだ決まっておらず、プレーオフが11月に深く食い込むという異例の措置が取られる可能性もある。

 両者は2週間の話し合いを経て、選手会が26日、オーナー陣が27日に条件に合意。10月までレギュラーシーズンを行い、全162試合の消化を目指してできる限り多くの試合をこなすことで意見が一致した。これによりプレーオフが、割合に温暖な土地やドーム球場での実施を視野に、中立地開催となる可能性も浮上した。

 また新シーズンは、中止になった場合でもフリーエージェント(FA)資格の獲得に必要な期間として換算されることになった。

 このためムーキー・ベッツ(Mookie Betts)やトレバー・バウアー(Trevor Bauer)といったスター選手は、今後の状況に関係なく新契約の締結を模索できる。このオフにボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)からロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)にトレードで加入したベッツは、ドジャースで1試合もプレーすることなくFAになる可能性もある。

 選手の出場停止についても、シーズンが行われた場合は今季消化しなければならないが、中止の場合は2021年に持ち越されないことが決まった。(c)AFP