【3月29日 Xinhua News】中国内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)アルシャー盟アルシャー右旗でこのほど、考古学者が岩絵群遺跡を新たに発見した。確認された岩絵は計11点。

 今回発見された布徳日根呼都格岩絵群遺跡はアルシャー右旗から273キロの場所にあり、岩絵は花崗岩(かこうがん)に刻まれていた。内容は主に人面像を中心とし、11点の岩絵のうち1点が「騎馬人」を描いているほか、残る10点はいずれも人面像か円形の図案で、丸形や扁長形、長方形などの形状をしていた。比較的シンプルに描かれた符号に近い図形がある一方で、やや複雑な、一種の符号を組み合わせたような図形もあった。

 アルシャー右旗文物保護センターの范永竜(Fan Yonglong)主任は、新たに発見された岩絵は基本的に全て表面を研磨した後に描画する「磨刻(まこく)」で、これ以前にアルシャー右旗で発見された73カ所の岩絵と、制作技法や表現内容、深さの程度に大きな違いが見られると指摘。今回の発見は、アルシャー巴丹吉林(バダインジャラン)岩絵の起源と変遷の研究を進める上で、重要な材料と裏付けを提供するものだという。

 同センターは今後、専門家を招いて今回見つかった岩絵について時代考証や研究、保護などを進める考え。(c)Xinhua News/AFPBB News