【3月28日 AFP】ラグビーイングランド代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は27日、ラグビー界に向けて動画を投稿し、新型コロナウイルスの危機と闘うために、英国がボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相を指揮官として団結するよう呼びかけた。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でシーズンが中断され、それに伴う給与削減を受け入れたジョーンズHCは、ラグビークラブが重要な役割を担っているとして、「ラグビーは常にチームワークの競技であり、現在はチームワークが国にとってかなり重要だ」と訴えた。

 ジョーンズHCが滞在先の日本から動画を投稿した後、ジョンソン首相は新型コロナウイルス検査で陽性が判明したと公表。同HCは、「規律を守っていくように心掛け、HCすなわち今はボリス・ジョンソン氏に従うことだ」と語りかけた。

「規律を守り、社会的距離を保つこと。選手たちは、自分たちの競技の練習を続けること」「こういう時期でも自分のプレーを向上させることはできる。自宅にジムを整えたり、庭で何かトレーニングをしたり、スキルを磨いたりもできるし、両親に手助けしてもらうことも可能だ。必ずこれを乗り越え、このウイルスに打ち勝ち、ラグビーが再開されるときが来るから、前向きでいることだ」「だから士気を保ち続けよう。われわれは君たち、そしてイングランドを支援していく」

 イングランドラグビー協会(RFU)は先日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、今後18か月間の収益について4500万~5000万ポンド(約60億~約66億円)の損失が見込まれると明らかにした。

 今季はシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2020)の4試合が延期となる一方で、南半球で行われる7月のテストマッチも依然として開催が危ぶまれている。

 英国以外の国もかなりの損失に直面しているが、ワールドラグビー(World Rugby)のビル・ボーモント(Bill Beaumont)会長は、ラグビーがこの危機を乗り越えられると強調した。

 元イングランド代表主将のボーモント会長は、「今から149年前、ラグビーで最初の国際試合が行われた。スコットランド対イングランドだ」「それ以降、ラグビー界はさまざな世界規模の困難を経験してきた。われわれは一致団結し、COVID-19の大流行から力強く立ち上がってみせる」とツイートした。(c)AFP