【3月24日 AFP】台湾当局は23日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため自主隔離を義務付けられていた男がクラブへ遊びに行き、100万台湾ドル(約360万円)という高額の罰金を科されたと発表した。

【図解】新型コロナウイルスはどのように伝染するのか

 男は東南アジアから最近、台湾に戻ったため14日間の自主隔離を義務付けられていたが、22日、台北のナイトクラブにいたところを巡回中の警察に発見された。

 当局は男性の行動を「悪意があった」とみなし、罰金の最高額を科した。

 新北市(New Taipei City)の侯友宜(Hou Yu-ih)市長は、自主隔離下にあるべき人が「大勢が集まる換気の悪い場所に行ったことが分かれば、中央感染症指揮センターへ送られ、罰金100万台湾ドルを科される」と述べた。

 台湾当局は新型コロナウイルスへの対応で高く評価されており、感染者が出た国・地域からの入国をいち早く制限し、現在では市民に広く受け入れられている明確な医学的助言を出すなどしている。

 また、新型ウイルスが最初に発生したとされる武漢(Wuhan)を中国が封鎖するより先に、台湾は中央感染症指揮センターの活動を始めていた。

 これまでに台湾では感染者は195人しか確認されておらず、うち死者は2人にとどまっている。

 ただ、新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)となり、最近は海外から戻ってきた人によって感染者の数が増加している。

 そのため、台湾政府は現在、すべての外国人の入国を禁じ、帰国した市民全員に2週間の自主隔離を義務付けている。

 隔離下にある人々は携帯電話のGPSとメッセージシステムで監視されており、自宅を離れた場合には警察に通知がいくという。(c)AFP