【3月25日 Xinhua News】中国の今年の大学新卒者は前年比40万人増の874万人に達する見込み。新型コロナウイルスによる肺炎の流行で、多くの企業が大学新卒者の春季採用活動を、従来の対面型からオンライン方式に変更、「クラウド求人」と「クラウド求職」が主流になっている。

 中国教育部大学生就業ネットワーク(新職業ネット)が五つのソーシャル求人サイトと共同で立ち上げた「2020年大学新卒者全国合同求人ネットワーク 24時間365日求人サービス」は、開始から1週間ですでに累計200万以上の大学新卒者向け求人情報を発信した。

 上海のある外資系企業で採用を担当している張(ちょう)部長は「今春の当社の採用計画はすでに全てネット上にアップした」とし、1次試験は筆記、2次試験は電話インタビュー、3次試験はウェブ面接で行うことを明らかにした。「以前の採用試験も部分的にはこの方法で行った。今回、全てオンラインで行うのは以前のやり方を基礎にした一種の試み」だという。

 オンラインの採用活動は場所に制約されることがなく、就活生により多くの選択肢を与えている。しかし一部の企業は、オンラインで得られる情報には正確性に問題があること、学生と企業の双方が互いを十分に理解するのが困難なことなどの欠点を指摘している。

 このほか、オンラインの採用活動では現場で対面しての試験ができない。サイトを通じての人物判断は、対面式面接とは全く異なるため、一部の企業では鍵となる重要なポジションの人材採用では、感染流行が沈静化した後で対面式面接を行うという。

 利点と欠点の両方があるが、いずれにしてもオンラインの採用活動が今年のトレンドになっている。専門家は、採用活動のオンライン化は、感染の流行で就職活動に困難が生じた大学新卒者の支援となり、企業の採用活動を停止させなかったと指摘。企業、学生の双方が素早くこの採用方式に適応し、積極的に行動し、克服すべき課題をチャンスに変えたと評価している。(c)Xinhua News/AFPBB News