【3月23日 AFP】イタリアで、危篤に陥った新型コロナウイルス感染者らの臨終の際、祝福を与えた聖職者らが、次々と命を落としていることがわかった。

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 カトリック系日刊紙「アベニーレ(Avvenire)」は19日、同国北部の主要な産業都市ミラノ(Milan)の北東に位置するベルガモ(Bergamo)教区で、新型コロナウイルス感染症により少なくとも10人の聖職者が死亡していると報じた。同教区は、新型ウイルスが最も猛威を振るっている地域とされている。

 同紙は、聖職者や教会員の死者数は「あまりにも多く、数えるのは難しい」と述べている。

 さらには、パルマ(Parma)で新たに5人が死亡。ブレシア(Brescia)、クレモナ(Cremona)の他、ミラノでもさらに多くの聖職者らが、新型ウイルスに関連して亡くなった事実が明らかになった。

 これらの教区はすべて伊北部に集中。この地域は、4週間前に同国で初の死者が報告されて以来、流行の中心地になっている。

  同国では、聖職者は医師と同じように、重篤な状態にある感染者らと接触する。

 伊ANSA通信による19日時点の集計では、新型ウイルスによって死亡した医師の数は13人。

 だが同国では、これまでに少なくとも聖職者18人の死が報じられており、現地メディアが伝えた数字では、聖職者の死者数が医師よりも多いことが示唆されている。

 伊通信社ADNクロノス(Adnkronos)の取材に対してある神父は、「われわれ聖職者は、マスクと帽子と手袋とローブ、そして防護用の眼鏡を着用し、聖堂の中をゾンビのように歩き回る」と話した。(c)AFP/Franck IOVENE