【3月23日 Xinhua News】チェコの内務省とウースチー・ナド・ラベム地域政府は20日、共同で発表文を発表し、同国で3日前に押収されたマスクと人工呼吸器10万1600点は、中国からイタリアに寄付されたものであることが判明したとして、誤解があったことに遺憾の意を表した。

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 内務省とウースチー・ナド・ラベム地域政府は今月17日、地域内にある倉庫から輸入品のマスクと人工呼吸器を大量に押収した。その後の調査で、この中に中国浙江省(Zhejiang)青田県(Qingtian)の紅十字会(赤十字社)からイタリア在住の中国人らに寄付されたマスクと人工呼吸器10万1600点が含まれていることが分かった。

 チェコのヤン・ハマーチェク(Jan Hamacek)第1副首相兼内相が署名した声明には、「内相は今回の認識の甘さに遺憾の意を表しており、この問題への対応をめぐり、現在浙江省と協議している」と記載されていた。

 新型コロナウイルスの感染が世界中に急速に広がる中、チェコは他の多くの国々と同様、マスクや人工呼吸器などの医療用品の在庫不足が深刻化している。同国では国内の需要を満たすため、厳格な対策が取られており、医療機器の輸出禁止や、市場を混乱させる恐れのある商品の買いだめといった行為の取り締まりが行われている。

 チェコでは20日夜の時点で、新型肺炎の感染者が833人に上る。(c)Xinhua News/AFPBB News